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食品流通

食品流通業界の課題は二極分化が進んでないことです。【解説します】

投稿日:2020年10月8日 更新日:

食品流通に興味があり、就職してみたいと思うけど、業界の抱える悩みって何だろう?大きな問題があるなら解決できるか知りたい。

こういった疑問に答えます。

もくじ

1. 食品流通業の課題は二極分化を進めることです。

2. 食品流通業は規模で棲み分けしないと倒産する企業が増えていきます。

3. 【シリーズ トライする食品流通】”食品の無駄をなくす試みで頑張る企業”

この記事を書いている私は、当時売り上げ規模一兆円を超える食品流通の商社に13年間勤めていました。冷凍食品営業職と常温加工食品物流管理(バイヤー兼)で在庫金額2億円の倉庫を管理しており、食品流通に関しては一通りの業務を経験してきました。

経験を活かし、興味がある皆さんに食品流通について解説します。

1. 食品流通業の課題は二極分化を進めることです。

結論、大量生産・大量消費の流通には、大規模業者と小規模業者のどちらも必要ですが、日本はごちゃまぜになっています。

・個人商店が少なくなり、大きなショッピングセンターなどに入っている大規模小売り店が主流となった食品流通業は、消費(買い物)を一括で短時間に大量に対応できる仕組みが必要になりました。

・大規模店は同じ食品を大量に販売する仕組み、小規模店は特色のある食材を少量ずつ販売する仕組み、それぞれが必要です。

・本来であれば、お店ばかりでなく、卸売りも、製造業者も、すべてにわたって二極分化しなくては、鮮度や流通段階での加工度合い(難しいですが、簡単にいうと、ダンボール単位の品出しではなく、最低、消費者が買う一個単位でスーパーマーケットに卸すこと)に影響が出てしまうことになります。

・もちろん、大規模流通では、いかに卸売りの手間、時間、正確性において、効率よくできるかが企業の課題になりますが、小規模流通においては手間、時間、正確性の効率化をいかに図れるかより、消費者が小規模 小 ロット(品数、量)に手間、時間や経費がかかるか理解すること(そういったものは値段が高くなるということ)が大切になります。

・簡単な例でいうと、はえ縄漁で獲れたマグロと、手釣りで、冷凍しないで確保した大間のマグロでは同じマグロでも値段も違いますよということです。

・ただ、「マグロはマグロでしょ?」と見た目では見えない部分を一色他にしてしまう考え方が、大規模流通業に有利な流通がどんどん進行してしまい、小規模流通で手間、時間、経費をかけている見た目にはわからない部分の対価を無視してしまう流通に押されて、生き残りが難しくなりつつあります。

・大げさなことを言えば、昔食べていたものが、枯渇したのでもないのに、たべられなくなるということが発生するということです。

・私らの年代では、小さいころに食べていたもので「クジラ肉のベーコン」がありましたが、一時期商業捕鯨が出来なくなったのと、流通規模がとても少なくなった為、小売店は大丈夫でも、仕入れをする卸や、市場での取引が全くと言っていいほどなくなったので、店で気軽に買うことができなくなってしまいました。若い人達はほとんど知らないと思います。

・取り扱いが難しい小ロットの食品流通をしている業者は、製造業、卸、小売りのすべての段階で難しい業務をこなしていることを理解されるべきであり、専門性を承知の上で大量流通業者とは区別していかないと、日本の食文化が廃れていく可能性を秘めています。

2. 食品流通業は規模で棲み分けしないと倒産する企業が増えていきます。

前項でも述べましたが、食品流通は二極分化していかないと、専門業者が倒産してしまい、世界遺産にもなった日本食の文化が廃れていってしまうので、分けるべきです。

・私は対局の大量消費側の卸売りにいたので、本来はこの記事を執筆するに値しないんじゃないのと言われるかも?ですが、そうであったからこそ、この食品流通は二極分化をした方がいいという立場をとります。

・なぜなら、日本の小売業は未だ一番の売りは「生鮮3品」の売り上げが大きいからです。生鮮3品とは、肉、魚、野菜です。

・欧米から始まったスーパーマーケットには、消費者は車で出かけ、1週間分の食料を一気に買い込みますが、1週間、生鮮品を冷蔵庫で保管するわけではなく、葉物野菜や魚は冷凍食品、肉は加工されたもの(ベーコン、ソーセージ等)や、日持ちするよう真空パックされたものの販売が主流です。

・日本のスーパーでは、昔の市場で売られていた状態を知恵を生かして再現し、生鮮のままで販売しています。

・倉庫の中にうずたかく積み上げ、保管の許容期間の長くてもいい加工食品に比べて、生鮮3品は入荷当日に出荷していかないとならず、その鮮度は流通を同じにするわけにはいきません。

・日本の市場にも、悉く外資の巨大小売業が参入してきましたが、悉く撤退していきました。かつてどの国でも成功していったウォルマートですら、今日本では影も形もなくなりました。生鮮3品への考え方が日本方式ではなかったといえます。

・唯一、コストコだけが頑張っていますが、やはり野菜、魚、肉の販売に関しては相当日本の市場を勉強してから入ってきている感が否めません。

・それは、あえて生鮮では他の小売大手とは争っていないところです。

・野菜はあえて輸入できるものを、肉はアメリカンビーフやポークなど冷凍輸入できるもの、そして魚も肉同様、ノルウェイなど欧州から冷凍輸入できる食材に限っての販売をしており、大容量で各家庭には十分すぎる量目を一ぺんに購入させてしまう方策を採用している。

・ただし、とてもおいしい食材を販売するので、リピーターはついている。コストコに通う人は、サーモンとサバしか食べていないと思えるくらいです。

・こうした中、特に外食産業への食材供給の業者にとっても、大量販売食材<少量高級食材 重視という構図になっていることから、どうしても、スケールメリットを生かす物流の機械化・システム化、では設備の構築にかかる費用採算が採れないのです。

・当然効率の悪い、小頻度、少数流通が重要になります。

・食品は当然時間がたてば腐ってしまうもので、そのことも、商品価値が高い食材を取り扱っている足かせとなります。

3.【シリーズ  トライする食品流通】

※食品流通の流れの中で、王道とは真っ向から勝負する流通業をあえて開拓者としてとらえ、トライする企業を取り上げます。

今回の企業は、なぜ食品業界に参入したのか?という疑問をよそに、使命感に燃えている企業を取り上げたいと思います。

”食品の無駄をなくす試みで頑張る企業” 東京ガス

食品は見込みの生産、発注、仕入れを行い、売り上げ最大化を目指すがために、余分に買ってしまうことがあります。必ず起こるロス。こうした社会的な課題に真っ向から向かう企業があの東京ガスです。食べ物を粗末にしない日本人の心粋を応援したいので今回取り上げました。ページを開けて東京ガスの思いを是非読んで見てください。

こちらから 

社会貢献型ショッピングサイト「junijuni sponsored by TOKYO GAS」

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執筆者:


  1. 横山達也 より:

    東京ガスがこんな取り組みしているのは全く知りませんでした。

  2. masa より:

    横山さん
    なぜ、始めたのか事情が分かりましたらまた記事にしてまいります

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