就職活動を目前に控えている学生さん の疑問
「東証一部上場企業とは、どんな会社なのか知りたい。というか、就職するのは難しいそうだけど、なにか情報があれば知りたいです。」
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そういった疑問に答えます。
もくじ
1.「東証一部上場企業 とは」で検索して出た答え以外、を答えます。
2.就職するのはかなり難しいでしょう。でも、方法はあります【解説します】
この記事を書いている私は、大学卒業後、11年間東証一部上場企業の社員でした。ボンクラ大学生だった自分がなぜ東証一部上場企業に就職できたのかを実体験をもとに解説します。
1.「東証一部上場企業 とは」で検索して出る答え以外、を答えます。
結論ですが、東証一部上場企業とは、会社の中で働いている人のレベルのことを言うのだと思ってます。そう考えると輪郭がはっきりします。
・社員は、「優秀である」というより、入社してから、「先輩のレベルに追いつこうと必死にスキルの向上に打ち込める」人で構成されています。そうでない人は辞めていくので、残った人は優秀な社員であるということです。
・先輩のレベルが高いので、教えられる後輩もレベルが高くなります。そのレベルが当たり前になるので、社員自身はレベルが高いなどと意識していません。
・英語の「スマート」とか「クール」といった言葉で語られるような社内ではないし、ドラマに出てくる「いわゆる仕事のできるかっこいい人」はいません。
・地道に一つ一つの仕事を丁寧に根気よくこなしていくことができる人達の集団です。
・社長は、ものすごい決断力があります。その決断に失敗は許されません。何十億円、時には何百億円ものお金を投資したり、調達したりという決断を繰り返しています。半端ないプレッシャーを抱えていたと思います。
・独自に開発したコンピューターシステムをもっています。上で示した高額な投資を惜しげもなくシステムに投資しています。
・そのシステムで、「大量で」「煩雑な」お得意先企業との取引(売買取引)を「ミスなく」「短時間で」機械に処理させ、請求し、代金を回収し、売り上げ、利益を確定し、企業の効率化に集中します。
・競合するライバル企業が市場には存在しますが、他社を圧倒する業務量をこなすシステムと社員のシステムオペレーティング能力で、他社が追いつけないレベルの処理能力を持ちます。つまり取引する商いの件数が、一人当たりに換算すると他社の何百倍もの量になります。それが、東証一部上場企業社員の給料が高い理由の一つとなります。
・仕事はもちろん分業化されていますので、経理、物流、営業等と別れていて、職種の中でのエキスパートになっていきます。こうした部門間での異動はあまりありません。かえって経理部門の社員なら、他社の経理部門に転職する、といった、そういう可能性の方が高いと言えます。
体験談:私が社員として感じた会社のイメージ
具体的なお話をすると、コンピューターなしに企業の良し悪しは語れません。
・一人が処理する手書きの伝票(一枚の伝票で6品取引ができる)を書くだけ(伝票に商品名、販売単価、個数、1品当たり小計【計算】伝票総合計【計算】、を間違いがないよう、きれいな字で、誤字脱字もないように記入する)でも、一日に100枚は書けません。ましてや注文受け、倉庫での品出し、配達、お届け、代金回収、売り上げ確定、利益計算までは一日のうちでとても終わりません。
しかし、独自のシステムを運用し、コンピューター処理をすれば、一人の事務員のオペレーションで伝票の印字処理で作成できる伝票枚数は、2時間くらいで2000枚です。
処理スピードをコンピュータで加速し、ベルトコンベアーと、バーコードセンサーによる検品や品出しをすれば、ほぼ間違いがない12000品の出庫が正確に行えます。
人海戦術で作業を行う会社では必ず多数の作業員が必要になってきますが、儲かる会社、つまり東証一部上場企業などは、こうしたシステム化により会社経費で最も割合が大きい人件費の部分が削減されて、利益が出る仕組みになっているのです。間違い(特に品違い)は極限まで少なくなります。
2.東証一部上場企業に就職するのはかなり難しいでしょう。でも、簡単な方法が無いわけではありません【解説します】
結論として、ややこしいですが、東証一部上場企業に就職せずに、東証一部上場企業に就職します。
「言っていることが分からない」と思われるかもしれませんね。
・東証一部上場企業に就職するのに、今、有名一流大学に通っているのならともかく、もしそうでないのなら、もう一度受験勉強を頑張り、有名一流大学に入りなおすしかないですかね? 正攻法で東証一部上場企業を目指すのは自身でハードルを上げているようなものです。
ボンクラ学生の私が東証一部上場企業に就職できたのは、本当に運がよかったと思います。ただ、私はたまたまそういうルートをたどりましたが、
「このルートを意図して通っていけば、私と同じように東証一部上場企業に就職」するのも不可能ではないと思っています。